メリークリスマス

 この年もあわただしく過ぎ去ろうとしています。年の終わりには、テレビでも過去を未来につなげるために、1年の総括をするような番組も組まれています。誰でもみんな良い未来を望み、過ぎ去った時を点検しようとしています。

 今年はぜひ、別の角度から未来に目を留めていただきたいと願っています。何を一番大事に生きて来たか、これから何を一番大事に生きていくのか、教会というところは、どのようなことを一番大事なことだと教えているのか、すぐに信仰を持つわけではなくても、そのようなことに関心を持ってくださって、ぜひ一度、教会においでいただきたいと願っています。

 かといって教会では、そのような深刻な話を始終しているのではありません。クリスマスはキリストの誕生を祝う時です。神が人を愛し、救世主をこの世に送ってくださった時ですから、喜ばしくそのこのことを祝う時です。すべてを理解し、同意しているわけではなくても、その雰囲気の中に、ぜひおいでいただきたいと願っています。

誰でも幸せになることを求めて生きています。幸せの価値観は人によって違います。事故や困難に遭わないことが一番の幸せだと思う人もいるし、成功することが幸せだと思う人もいます。家庭が円満であることを幸せの第一条件とする人もいれば、とにかく経済的に豊かになることを最優先する人もいます。

さらに、たとえば成功とは何をもって成功とするかということを考えたら、もっと異なった回答が出てくるかもしれません。

もういっぽうでは私たちの国民の特色として、大多数の人が幸せだと思っていることを自分の幸せの基準としている場合が多くあるような気がします。そのためには、大多数の意見を絶えず気にしなくてはなりません。でも、大多数の意見がいつでも正しいとは限りませんし、あるいは大多数の支持を受けているものが、単に今、流行っているだけなのかもしれません。ファッションなどは、もともとそういうものですが、私たちの生き方そのものが単に流行(はやり)にまかせてしまっていいのでしょうか。もしかして、20年ぐらい経ってから、今の流行(はやり)の価値観は、跡形もなく消え去ってしまっているかもしれません。

すぐに信仰を持つことを強制するようなことはありませんので、ぜひ、教会が教えている価値観に目を向けていただきたいと願っています。クリスマスの時は、普段教会に来てはいない方がみえる時となっています。ぜひ、おいでください。お待ちしています。

(大泉聖書教会牧師 池田尚広)