新約聖書 マタイの福音書２８：１６〜２０
「いっさいの権威を持っている主」
28:16 しかし、十一人の弟子たちは、ガリラヤに行って、イエスの指示された山に登った。
28:17 そして、イエスにお会いしたとき、彼らは礼拝した。しかし、ある者は疑った。
28:18 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。
28:19 それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、
28:20 また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」
１． 復活という事実。
弟子たちがキリストから伝えるように言われることは、キリストがいっさいの権威を持っているという事実でした。その内容は、人々が飛びつくような内容ではありませんが、それでも世界中で多くのキリスト信者がいることから、弟子たちが経験したことが事実であったことが理解できます。そして、その事実とは主の復活です。
２． １１人は何を伝えたか。
ガリラヤの山で、主と弟子たちは会っていますが、それは最後の晩餐の時に示されたことでした。弟子たちは大事のことを言われるはずだと思って山に登って来たはずです。そして、主が語ったことは天においても地においてもキリストがいっさいの権威を持っているという事実を世界に伝えよということでした。天とは死後の世界もしくは永遠の世界のことであり、地とは地上の世界です。つまり、現実と永遠の世界において、キリストは主であるという事実を伝えなさいと言われたのです。
３．信じる人に与えられる祝福。
私たちの信仰の内容は、私たちの願望が先にあるものではありません。では、私たちが受ける祝福は無いかというとそうではありません。大きな祝福があります。たとえば、いっさいの権威を持っているお方が私たちのそばにいるということは、信じる者には絶対的な安心があるということが言えます。お金や健康や安定した仕事は、ある程度の安心を与えるかもしれませんが、経済的危機や健康の試練などが急に襲ってくることもあります。また、人生は心配事から完全に自由にされることはありません。また、死はいつ襲ってくるか誰もわかりません。天と地のいっさいの権威をお持ちの方が私たちのそばにおられるという祝福は最高の祝福です。
